テストが近づいてくると、「効率的な勉強方法はありませんか?」という質問をよく受けます。心苦しくはありますが、「この勉強方法で絶対に成績が伸びる!」という誰にも万能な勉強方法はありません。人それぞれ、向いているやり方が違うからです。イメージとしては、ダイエットや筋トレに近いかもしれません。基本的な型はあるけれど、それを効率化するには、自分に合った形にカスタマイズしていく必要があります。
では、その基本の型とは何か? それは「インプット」と「アウトプット」です。
インプットは、知識を頭に入れること。教科書を読んだり、解説を見たりする作業がこれに当たります。一方、アウトプットは覚えたことを実際に使ってみること。たとえば問題を解いたり、人に説明したりすることです。
大事なことは、このインプットとアウトプットをバランスよく毎日続けること。どちらか一方だけでは効果が出にくいので、できれば「インプット3:アウトプット7」くらいの割合を意識してみましょう。たとえば数学なら、15分教科書を読んだら、次の30分は実際に問題を解いてみる。インプットの時間の最低2倍はアウトプットにあてるのが理想です。
また、どんなやり方が自分に合っているのかは、実際にいろいろ試してみないとわかりません。教科書にマーカーを引いた方が覚えやすい人もいれば、ノートにまとめた方が理解しやすい人もいますし、声に出して読むことで記憶に残るという人もいます。大切なのは、やってみて成果が出た方法を続け、うまくいかない場合は別の方法にチャレンジしてみること。その積み重ねが、あなたに合った効率的な勉強法をつくっていきます。
勉強に近道はありませんが、正しいやり方をコツコツ続けることで、着実に力はついていきます。まずはインプットとアウトプットのバランスを意識して、今日から“自分だけの勉強法”を育てていきましょう!