ザラザラした白い素焼きの陶板に鉱物を擦り付けて出来るすじの痕を条痕(じょうこん)と言います。このとき陶板上に残る色を条痕色と言って、その鉱物特有の色を示します。色を示すものは比較的少ない為、鉱物を選定する目安になります。
鉱物の黄鉄鉱や黄銅鉱、合金の真鍮などは金色に光るため一見、金と間違え易いです。しかしこれらの条痕色は黒か黒に近い暗い色ですが純金は黄金色です。
また、青い絵の具の原料になるラピスラズリは条痕色も青色ですが、同じ様に青色のソーダライトの条痕色は白色です。美しい緑色のエメラルドや赤いルビーも条痕色は白色です。
いわゆる宝石の条痕色が白色なのは色が無い訳ではなく、色が比較的薄い為、細く砕かれた粉の乱反射で元の色が識別出来なくなるからです。
この条痕色の話は見聞きした情報ですが、金や宝石の条痕色が実際に黄金色や白色になるのか、ちょっと気になります。ただ、実際に試すにはお金と勇気が必要ですね。