今年の8月は例年よりも台風が多いように思います。「台風」という言葉は、発達した熱帯低気圧を指す名称ですが、地域によって呼び名が変わるのをご存じでしょうか?
例えば、北西太平洋や南シナ海で発生するものは「台風」または「タイフーン」と呼ばれます。一方、北大西洋やカリブ海、メキシコ湾などでは「ハリケーン」、ベンガル湾や北インド洋、南西太平洋では「サイクロン」と呼ばれます。
興味深いのは、これらの呼び名が発生場所ではなく、存在する場所によって決まる点です。例えば、南シナ海で発生した「台風」が東経180度を越えて東に進むと「ハリケーン」と呼ばれます。同様に、北大西洋で発生した「ハリケーン」が西経180度を越えて西に進むと「台風」と呼び名が変わるのです。このような台風を「越境台風」と呼びます。発生した場所で呼び名が決まるのではなく、存在している場所で名前が決まる(変化する)点がポイントになります。