今日はちょっと身近な科学のお話をします。皆さんは「速度」と「速さ」という言葉を聞いたことがありますよね。同じ意味のように感じるこれらの言葉ですが、実は少し違うんです。今回は、その違いについてわかりやすく解説してみたいと思います。
まずは「速さ」から説明しましょう。速さは、物がどれだけ早く動いているかを示す量です。例えば、自転車で30キロメートル毎時(km/h)で走っているとき、この「30km/h」が速さです。速さは動く速さの大きさだけを示していて、どの方向に動いているかは関係ありません。次に「速度」です。速度は、物がどれだけ早く、どの方向に動いているかを示します。つまり、速さに加えて「方向」の情報も含まれているんです。例えば、北に30キロメートル毎時で走っている自転車の速度は「北に30km/h」となります。速度は「ベクトル」と呼ばれる量で、方向と速さの両方を持っているんですね。
いかがでしたか?速度と速さの違いが少しはわかったでしょうか。速さは「どれだけ早く」、速度は「どれだけ早く、どの方向に」です。ちょっとした違いですが、実際の科学や数学の世界ではとても大切な概念です。