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氷点下の魔法:冬野菜が甘みを纏う不思議なメカニズム
氷点下の魔法:冬野菜が甘みを纏う不思議なメカニズム

 先日、実家から野菜が送られてきました。白菜にセロリ、大根に人参、この中で私が一番好きな野菜はセロリです。セロリは香りが独特で苦手とする人が多い野菜ですが、旬のセロリは甘みが特に強く、生のまま何もつけずに食べることができます。なぜ旬(冬)の時期に食べるセロリは、甘く感じるのでしょうか。今回は、セロリなど冬野菜が甘くなる仕組みについて書きたいと思います。

 水は0℃を境に液体から固体へ変化します。融点は水に不揮発性の物質(糖分塩分など蒸発しない物質)が含まれていると下がることが知られています。この現象を凝固点降下効果と言います。つまり、水は0℃で凍るが、砂糖水や食塩水は0℃で凍らないということです。

 冬になると気温は0℃を下回ります。植物には水分が多く含まれているので、凍ってしまいそうですが、実際に凍ることはありません。これは植物が、冬になると体内の水分が凍らないように、体内の糖分を増やすためです。この仕組みによって水の融点を下げ、0℃でも凍らないのです。冬野菜が甘くなるのはこのような仕組みによって、体内の糖分を増やすためなのです。

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