前回は「ダークマター」について書きました。目に見えなく触れないが質量はある。このような物質が存在することを科学者達は、どのような理由(根拠)を基に考え出したのか。今日は「ダークマター」が存在する理由を説明します。
宇宙の星々の集まりを銀河と呼びます。この銀河は回転しており、銀河の中心の周りを公転している星もその影響を受けます。物質が回転する際には遠心力と呼ばれる、物質を回転の外側に押し出す力が発生します。簡単なイメージとしては、車に乗って急な右カーブを進む時、身体が左向きに傾きますよね。これが遠心力です。
銀河は高速で回転しており、大きな遠心力が発生します。遠心力の影響で、銀河の中の星は銀河の外に飛び出してしまう。このように考えられるのですが、実際には銀河の外に星が飛び出すことはありません。
これは銀河内部に大きな質量を持った目に見えない何かがあり、その引力によって星が遠心力によって銀河の外に飛び出すのを防いでいる。このように科学者は考えたのです。
この目に見えない何かが「ダークマター」と考えられているのです。