宝石の美しさにはその色や透明感等の他に「光沢」があります。
光沢は物質を見分ける手段の1つで、金属で有ることを判断するための「金属光沢」があります。非金属の光沢には「玻璃(ガラス)」、「金剛(ダイアモンド)」、「脂肪」、「蝋」、「樹脂」、「絹糸状」等があります。
一般的な宝石は玻璃光沢や金剛光沢のものが大半です。それらの輝きは素晴らしいのですが、個人的には肉の脂身の様なテラテラした透明感の「脂肪光沢」や、少しぼんやりした透明感と反射光が柔らかい「蝋光沢」が好きです。
脂肪や蝋と言っても「石」ですから当然硬いです。でも川等の水流の中で粗く磨かれた翡翠や瑪瑙は、表面が大きく凸凹していても撫でるとスベスベ、サラサラした手触りを持つものがあります。また、脂肪光沢のある石は人工的にピカピカに研磨されていても、手に吸い付くような、しっとりとした触感が残ります。
見て楽しむだけでなく手にした感触を感じることも楽しみとなります。